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われらアグリ応援団 第42回 「電子看板」

たま吉くん
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われらアグリ応援団 第42回 「電子看板」

若々しく挑戦を

 

「これからの未来も、国産の食材でおいしい食卓を囲みたいから」

「今、日本の農畜産物を選びたい」

にこやかに「国消国産」の大切さをアピールするのはトップアイドルグループ、乃木坂46のメンバーである。富山県農協会館に正面玄関から入ると、彼女たちが画面の中から語り掛けてくれる。この春にお目見えした電子看板「デジタルサイネージ」の番組である。

JA富山中央会が、JAグループの取り組みを発信する新たな手段として、玄関から入ってすぐの壁際に設置した。この場所は日ごろから、農業関係者や官庁街で働く人たちが頻繁に出入りしている。「ここに置けば、JAグループのPRにきっと役に立つ」と考えたらしい。実際、エレベーターや階段のそばにあるので、各階に向かう職員だけでなく、1階フロアの売店や地下の飲食店、8階ホールの利用客も思わず足を止めている。

「デジタルサイネージ」は高さが124センチあり、精細で鮮やかな液晶パネルを搭載している。春に導入して最初に映したのは、国消国産を呼びかける乃木坂46の「静止画」だったが、気づいたら、いつの間にか「動画」に進化していた。今後は国消国産だけでなく、SDGsや食料安全保障などさまざまなテーマで取り組みを紹介していくという。

富山中央会は今年、もう一つ新たな手を打った。

舞台は「映画館」である。

4月から5月末にかけて、上映前に国消国産CMを流す取り組みを展開した。担当する富山中央会の戸倉雅斗さんによると、富山市のファボーレ内にある映画館には、ゴールデンウイーク期間中に2万1000人が来場したという。大勢の映画ファンの目にふれたようだ。

時代は変化し続けている。仕事のやり方も変わっていい。

JA富山中央会の農業対策部は今年、30歳前後の若手2人を新たにスタッフに迎え、若返ったと評判だ。ただ、「若さ」とは年齢だけを指す言葉ではない。何歳になっても若々しい気持ちを保てるかどうかが肝心であろう。

それぞれの世代が触発し合いながら、今まで以上に自由な発想とアイデアで挑んでほしい。小さな一つ一つの挑戦が、富山県農業とJAグループの未来へとつながっていく。

 

日本農業新聞富山通信部ライター 本田光信

 

▲富山県民会館に設置した電子看板

 

▲映画館で流した「国消国産」CM